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岩田糸子 透浅黄水指
岩田家のガラス芸術

岩田糸子  世界の重鎮

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 岩田久利との結婚後ガラスの仕事を始めた岩田糸子は、幼少期の海外生活で身に付けた国際感覚と少女時代から養われた文化的素養を背景に、 自由な発想と女性らしいセンスで制作に取り組みました。 独自の技法を数々編み出し、斬新な花器や日常に使えるガラスの和食器、鉄と組み合わせたガラス家具など、生活を演出する作品を次々と発表しました。 中でもガラスの照明は、かつてないインテリアのひとつとして一世を風靡しました。
 鮮やかな色を使い、ガラスの躍動の瞬間をとらえたダイナミックな作品は、糸子自身の生命力みなぎる人柄をも彷彿とさせます。 藤七・久利に続き、装飾壁面も多くの場所に設置され、50年を超える制作活動の後半には茶器にも挑戦しました。
 国際的な交流も積極的に進め、日本のガラス工芸を世界に知らしめると同時に、その活躍はガラス工芸に留まらず、 美術界や他の分野にも及び、数多くの国際的な役職を務めました。
 晩年は、倉敷芸術科学大学で教鞭をとる傍ら、80歳から始めた「飾り玉」を精力的に制作し、86歳で亡くなるまで毎年個展を開催しました。

岩田糸子の写真
  • 1922年 [大正11年] 旧三井物産最終の社長となる山本正男の長女として赴任先大連にて生まれる。
  • 1926年 〜 1929年 ロンドン在住、1929年〜東京在住。
  • 1935年 [昭和10年] 洋画家有島生馬氏に師事。
  • 1949年 [昭和24年] ガラス工芸家岩田久利と結婚。
  • 1958年 [昭和33年] ガラス制作を始める。ガラスによる照明器具を発表。
  • 1960年 [昭和35年] 高輪プリンスホテルのホールにガラスによる大壁画を制作。以後各所に制作。
  • 1963年 [昭和38年] 放送批評懇談会設立。第1回よりギャラクシー賞のトロフィーをデザイン・制作。(〜現在)
  • 1965年 [昭和40年] ガラスによる家具数十点及び室内装飾品を多数発表。
  • 1968年 [昭和43年] 日本橋三越美術部にてガラス壁画による個展開催。以後毎年 壁面を中心にガラスの「うつわ」を含めた個展を各所で開催。
  • 1972年 [昭和47年] 日本ガラス工芸協会創立に参加。96年まで事務局長。
  • 1974年 [昭和49年] 日本ガラス工芸協会主催第1回「日本のガラス展」鎌倉近代美術館にガラス・パネル「胡城」出品。
  • 1975年 [昭和50年] 岩田工芸硝子株式会社社長に就任。
  • 1976年 [昭和51年] 社団法人いけばなインターナショナル名誉顧問となる。
  • 1978年 [昭和53年] 日本ガラス工芸協会主催「’78日本のガラス展」にガラス・パネル「神殿」出品。その後毎回出品。
  • 1979年 [昭和54年] 直接通電による新電融炉による新工場を完成する。
  • 1980年 [昭和55年] 米国ニューヨーク州コーニング美術館のThe Board of Trustees(理事)に就任(〜2008)。第1回日本の美 現代女流美術展出品。以後毎年出品。 
  • 1981年 [昭和56年] 日本ガラス工芸協会主催「’81日本のガラス展」に飾皿を出品。コーニング美術館買上となる。
  • 1982年 [昭和57年] ニューヨーク市に於いて開催の第12回グラス・アート・ソサエティ年次大会に参加。日本のアート・グラスついて講演。
  • 1984年 [昭和59年] 米国シアトル市ピルチャック・グラス・スクールのインターナショナル・カウンシルに就任。
  • 1986年 [昭和61年] 11〜12月 日比谷シティ「旭硝子プラザ」に於いて装飾ガラス壁画展を開催。
  • 1987年 [昭和62年] 日本ガラス工芸協会主催「’87日本のガラス展」に装飾壁画を出品。高松国際ホテルロビー装飾壁画完成。
  • 1988年 [昭和63年] メトロポリタン美術館20世紀のアート部門に作品が永久収蔵される。葛飾区立産業会館ロビー大壁画2面完成。三越新宿店正面玄関ライオン像設置の為 装飾パネルを制作。チェコスロバキア・ナショナル・ギャラリー主催のセミナー「ガラスと建築」でスライド・レクチャー。
  • 1989年 [昭和64年] 岐阜県美術館に於いて開催の「世界現代ガラス展」美術講演。
  • 1990年 [平成2年] 7月 日本橋三越本店美術工芸サロンに於いて「岩田糸子ガラスのうつわ展」。以後毎年各地で開催。
  • 1991年 [平成3年] 2月 「日本のガラス展」をニューヨークで開催。3月 大阪国家公務員会館(KKRホテル)フロントロビーに幅30m×高さ10mのガラスの大壁面を完成。6月 三越新宿店本館外壁新装に際し 各出入口にアーチ状のガラス壁面装飾を制作。12月 新宿三越南館1Fホールにガラスの噴水を飛沫をテーマに「ウィンター・ファンタジー」を制作。12月 新宿三越南館7Fギャラリーに於いて「岩田糸子ガラスのうつわ・パネル展」を開催。
  • 1992年 [平成4年] デンバー美術館20世紀「デザイン&アーキテクチュア」部門の国際委員会新設時に委員に就任。
  • 1994年 [平成6年] 米国グラス・アート・ソサエティ(G.A.S)の最高栄誉賞である「LIFETIME ACHIEVEMENT AWARD」受賞。終身会員となる。
  • 1995年 [平成7年] 倉敷芸術科学大学設立に参加、客員教授として「ガラス工芸」の講義を受持つ(〜2007)。
  • 1998年 [平成10年] 成田 新東京国際空港第一ターミナル北ウイング改修工事に伴い、出発ロビー中央に180uのガラスタワー「清らかな自然の郷」を制作。
  • 1999年 [平成11年] NHKがBS特集番組として「墨と光 ガラスが彩る小宇宙 岩田糸子77才の挑戦」を制作、1999年11月よりBS及び総合放送で4回にわたって放映。
  • 2002年 [平成14年] 2000年よりコーニングガラス他においてバーナー技法を学び、初めて「岩田糸子の飾り玉」を制作発表。以後毎年個展にて新作を発表する。
  • 2008年 [平成20年] 9月25日死去。86歳。

主な作品収蔵
 ニューヨーク・コーニングガラス美術館
 ニューヨーク・メトロポリタン美術館
 デュッセルドルフ美術館
 デンバー美術館

岩田糸子の写真

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